第三節はこうなる
9月28日 At西宮球技場
第1(2)試合 近畿大学vs同志社大学 13:30KickOff
ド Div1による西宮球技場での試合はこの日が最後という事で。
ボ そういう言い方だと寂しくなるなぁ。オーイオイオイ(涙)。
ド で、近大と同志社の1戦ですが。
ボ 自分で振っといて余韻もへったくれもないな、おい。まあいいや。
ド 現時点で後が無い状況に追い込まれているのは、明らかに近大の方でしょ
うね。現時点でのチームの状態を考えると、後半戦の関、京、立との対戦
に勝てる見込はかなり低いと思われます。そう考えると万が一この同志社
戦と大産大のどちらかを落とした場合、実質的には入替戦へ回る事が決定
してしまう事になりますから。
ボ 一方の同志社はよくも悪くも後半のサバイバル戦に望みをつなぐ事が出来
るだけに、まだ思い切った戦術が取れる訳か。というか、ここで勝利を挙
げておけば、実質的には入替戦枠が一つ減る訳だから勝負どころであると
いう判断も成り立つ。
ド で、この両チームを比較した場合、互角か、下手をしたら若干同志社が有
利に試合を進める事が出来るんじゃないかという気がしますね。
ボ あくまでここまでの印象度を比較したらの話だが。ちょっと検証してみよ
うか。まず近大オフェンスvs同志社ディフェンスはどうだろう。
ド 基本的には同志社のDLは強いとは言えません。サイズ的にもリーグでも
最も小さいレベルですし。ですから、近大もある程度のドライブは出来る
と思いますし、得点もまあ挙げられるんじゃないかな、とは思うんですが。
ボ 思うんですが?
ド 近大のオフェンスって、何が軸になるんでしょうね?確かに杉田、土手下
といった能力の高いRB陣は揃ってるんですが、過去2戦を振り返ってみ
た時に、拍子抜けするほど彼らの印象って薄いんですよね。近大のランプ
レーの基本パターンって、大体決まってますよね。
ボ スプレッド体型からSBがモーションしてウィングの位置まで移動し、そ
こからオフガードに飛び込んでキャリアーのリードブロッカーになる。あ
るいはOTの外側でTE的にLBをブロックしてペネトレートを防いでい
る間にRBがオフタックル辺りにアタックするというパターンだな。
ド 基本的にクイックヒット系のプレーが中心で、あまり遅いプレーはやって
きませんよね。このパターンがそろそろ3年になるんですが、どうも他の
チームはそれに対する研究が進んでるんじゃないかな〜、と。一方でパス
アタックですが、こちらは過去数年に渡ってWR王国といってもいい状況
だったんですが、今年はそれに陰りが見えますよね。
ボ 今のレシーバー陣の能力が劣ってるという訳ではないが、やはり昨年まで
の松永とかに比べると、さすがにな。
ド それに、安倍にしても大峠にしてもここまで今一つパスが安定してません
よね。そう考えていくと、じゃあゲームがもつれた時に(多分もつれると
思うんですが)何を軸にプレーを組み立てるのか、という部分がどうして
も同志社に比べて不透明なままの気がするんですよ。
ボ つまりこの組み合わせのポイントは同志社ディフェンスよりもむしろ近大
オフェンスにあるってことか。
ド ぶっちゃけて言っちゃえばそういうことです。
ボ 一方の同志社オフェンスvs近大ディフェンスだが。こちらはまあポイン
トは明確になっていると言えるな。
ド はい。同志社のパスアタックを近大ディフェンスがどう守るのか。これに
尽きると思います。
ボ 同志社のQB水野はここまで関、立相手に得点こそ1TDしか挙げられて
いないもののそれなりのパフォーマンスをみせているからな。シーズン前
は不安視されていたターゲットも奇跡的に揃いつつあるし。逆にランプレ
ーには課題が残っているものの、ことパスアタックなら近大戦でもある程
度のパフォーマンスは期待できるだろう。
ド 先ほどの近大オフェンスの話に倣って言えば、「軸はパス」とはっきり言
うことが出来るんですよね、同志社の場合。ただ、それだけにパスが通ら
なかった場合はかなりの苦戦になることも間違いないでしょうけれども。
ボ じゃあ近大ディフェンスはパスはどうなんだ?
ド それが難しい(苦笑)神大戦、甲南戦ともにあまりパスを投げないゲーム
プランで臨んできましたからねぇ。
ボ と、言うことで、この試合は近大のパスディフェンスがポイントになる、
ということになるだろね。
第2(3)試合 関西学院大学vs甲南大学 16:20KickOff
ボ う〜む、第3節に行われる4試合の中では、一番見所の少ない対戦かもし
れん。
ド いきなり問題発言ですな。でもまあ、確かに現状で甲南がKGに何かを仕
掛けて来れるとは考えにくいのも事実です。いかんせんオフェンスの武器
が足りな過ぎますな。
ボ じゃあ池垣が帰ってこれたと仮定して考えてみようか。それにしたって、
決して切れるカードが大きく増える訳じゃないんだよな。
ド 確かに吉田がレシーバーに回る事になれば、パスターゲットは増えますが、
元来池垣はオプションQBで、決してパスに魅力のあるタイプじゃありま
せんからね。そう考えると現在の決して強いとは言えないラインでオプシ
ョンを展開する事が考えにくいだけに、点を取る、ということに関しては
悲観的にならざるを得ません。
ボ もしも池垣が間に合わなかった場合、これはもう完全に吉田頼りになって
しまう訳だ。
ド その場合、例えば完全に開き直ってショットガンからポンポンパスを投げ
まくる、という手段も考えられます。元々ライン戦では完全に不利が予想
されている訳ですから、むしろそれぐらい開き直らないと打開策は見つか
らない気もします。
ボ ただなあ・・・
ド そうなんですよね。この場合問題はターゲットになるレシーバー、あるい
はおとりになれるような信頼度の高いレシーバーが見当たらないことなん
ですよね。パスオリエンテッドのオフェンスというのは、パスが通れば脅
威にもなるんですが、成功率が低いと相手に時間と余裕を与えてしまうこ
とになる訳ですから、諸刃の剣ですよね。
ボ しかも現状では成功率が高くなる可能性はあまり考えられない。
ド ・・・手詰まり、ですな。少なくとも我々が目に見える範囲で検討できる
材料のみで判断する限りは。
ボ 一方のディフェンスだけど、確かに前節の近大戦ではLB陣が頑張ったも
のの、KGと近大(それも新人レベル)ではちょっとOLの力量に差が有
り過ぎるだろう。近大の時のようにはLBの自由度は高くないと思った方
がいいだろうな。
ド となると、やはり結果的にも内容的にもかなり順当に収まりそうですな。
ボ この試合ではむしろKGのオフェンス、特にパスオフェンスのチェックを
中心に考えた方がいいんじゃないかな。この試合でまだパスに不安が出る
ようだと、ホントに立命館戦での戦術に不安が大きくなってくるぞ。
ド 甲南は吉田のキープを軸にせざるを得ないだろうが、これでKG守備を突
破できるとは思えないですね。やはり思い切った手立てが必要かと。
9月29日At宝が池球技場
第1試合 京都大学vs大阪産業大学 12:00KickOff
ド 前節で川並の負傷退場もあり、神大ディフェンス陣に苦戦を強いられた京
大と、終盤負傷者と疲労のために突き放されたとはいえ、立命館相手に一
時はそれなりの戦いを見せた大産大の一戦です。
ボ 京大は川並が帰ってこれるかどうかでかなり戦術の再構成をしなきゃなら
んだろうな。まあ、本来の両チームの戦力差を考えると、京大が負ける事
自体はあまり考えられないが。
ド まあ隠れ大産大派としては残念なんですが、やはりトータルでの力量とい
うことになると、やはり上位3校と下位5校には差が有りますね。
ボ ただ、大産大にしてみれば京大を慌てさせることは決して不可能ではない
と思うんだよな。その為には様々な要素が上手く大産大に流れる必要があ
るとは思うが。
ド とにかく大産大が勝負できる形になるためには、藺牟田の出来次第でしょ
う。ターゲットについては少ないながらも信頼度が上がりつつありますか
ら、後はどれだけ腹をくくってキチンと腕を振ることができるか、がポイ
ントになってくると思います。
ボ それと、ランプレーについてだけど、こちらはFBの#40瀬川が戻って
来れるかどうかでかなり状況が変ってくるんじゃないかな。今の大産大の
RB陣を見渡した時に、スクリメージへのクイックヒットが可能なランナ
ーって瀬川ぐらいなんだよな。
ド 磯脇はオープンへ展開できればそれなりに面白い存在なんですが、いかん
せんFBとして速いタイミングでスクリメージに飛び込んでいくにはスピ
ードが足りません。後は1年生のRBですが、こちらはまだほとんどキャ
リーしていませんから、ちょっと戦力として計算するのは危険でしょう。
ボ 大産大のランはオプションは軸になる訳だから、やはりFBがいないと他
のプレーヤーのランにも影響が出てくる。
ド 後は藺牟田自身のキーププレーがこれまでの所かなり少ないですね。昨年、
それなりにドライブできている時の大産大って結構彼のキーププレーがキ
ーになることが多かったんですが、今年はほとんどキャリーしてません。
ボ ま、それはあれだ、実質的にQBが1人しかいない体制なだけに、彼が怪
我することをサイドラインが恐れてる、という理由もあるんじゃないかな。
ド 一方の京大ですが、ここは敢えて川並に無理をさせずに金沢をスターター
に起用する、ということも充分考えられる訳ですが。
ボ それならそれで最初から金沢に合わせたゲームプランを組んでくるって。
ただ、その場合はハイスコアゲームはあまり期待できないが。どうしたっ
て地上戦主体になるだろうし、今の京大OLはサイズこそあるものの、決
して圧倒的に強いという状況ではない。だとすると、大産大のDL陣でも
幾度かはスクリメージを割ってロスタックルを浴びせることは決して不可
能では無いと思うからな。
ド 一方のディフェンスですが、こちらはフロントはともかく、前節の神大戦
では終盤に思わぬ混乱を起こしました。藺牟田が逆に前節の立命館戦でパ
ス主体のオフェンスで1本TDを挙げているだけに、あるいは・・・
ボ まああそこまでの混乱はそうないだろうけどな(苦笑)ただ、今の京大デ
ィフェンスはちょっと油断すると結構やばい事態になる危険性があるって
ことも事実だと思う。大産大のサイドラインがその混乱を誘発できるだけ
の手練手管を発揮できるか。
ド 策自体は立てられると思いますよ。なんせあそこの首脳陣はある種フット
ボールマニアですからね。問題はその策を遂行できるかどうかってところ
ですね。
第2試合 立命館大学vs神戸大学 14:50KickOff
ボ ある意味、最も面白そうなのがこの組み合わせか。
ド これも両チームの得点能力を比較した場合、立命館が負ける事は考えにく
いんですが、神大ディフェンスフロントの頑張り次第では案外ロースコア
になる可能性も否定できません。
ボ 実際、この辺りから先の展開は、神大を軸に検討していくと結構分かりや
すくなるんじゃないかな。上位チーム同士の比較をする場合も、神大相手
にどれだけ点を奪えたかを比較検討すればある程度見えてくるだろうし、
下位チーム同士のサバイバル対戦でも、神大のディフェンスを突破できる
かどうかが一つの目安になりそうだ。
ド そういう意味で、この対戦には注目しておく必要がありますね。
ボ 京大vs神大の観戦記でも書いたけど、ことディフェンスのフロント7に
限れば、神大の戦力は決して上位チームに大きく劣ってはいない。しかも
今の立命館のOLを見渡した時、やはりこれまでに比べると前に押す力は
若干落ちる。まあこれはショットガンにおけるラインの宿命みたいなもん
だからな。
ド フロントが強い、ということのメリットをもう一つ挙げると、フロントの
プレッシャーが強いと、RBへのスイング系のパスが案外効果を挙げられ
なくなるっていうこともありますね。まあこれは正確に言えば「DLが強
ければ」なんですが。
ボ つまりLBの自由度が上がる分オープンへの対応も速く出来るってことだ。
リッツガンの特徴の一つがこのRBへのスイングの積極活用にあるだけに、
これは案外キーになるかもしれん。
ド 後はDBのパスカバーですが、残念ながら神大は自分達のオフェンスがラ
ン中心なだけに、パスカバーは不得手な傾向がありますね。だから、パス
を何とかしようとするとやはりDLを中心としたフロントに頑張ってもら
わないと。
ボ DLでプレッシャーをかけて投げ急ぎを強要する、落ち着いてターゲット
を探す時間を与えない。といった手段が必要になってくるということだな。
ド 後は絶対に冷水をフリーにさせない。彼だけには常時マンカバーでもいい
ぐらいだと思います。確かに他のターゲットに対しては若干カバーが手薄
になりますが、今、高田とのホットラインといえばやはり冷水ですからね。
ボ プラン上やるべきかどうかはともかく、一度見てみたいねえ。冷水は今や
立命における榊原一生だと言える存在だから。
ド かたや神戸の攻撃ですが...。今回もランで突破するのしんどいかなあ
と思います。
ボ 必然的にパス中心になるだろうね。立命守備も若干パス守備にイージーな
ところがあるから、ある程度は通してしまうだろうけどね。でも京大戦の
ようにポンポンとTDを奪われる可能性は低いように思うな。
ド 神戸としては京大戦以上に苦戦するでしょう。比較的手の合う京大に比べ
ると、過去の対戦から見ても立命とはかみ合わないですから。
ボ 全ては神戸守備フロント7にかかっているといえるね。
以 上
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